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フランチェスカ・ボッリ講演会
フランチェスカ・ボッリ講演会
ネット時代におけるイタリアのジャーナリズム

2018年10月28日(日)19:00
ほしぞら公民館
那覇市安里2-1-1

司会・通訳:土肥秀行(立命館大学)
聴講自由(予約不要)
主催 イタリア文化会館 大阪
協力 立命館大学 国際平和ミュージアム、
イタリアンカルチャー俱楽部

戦争・紛争報道の分野で国際的に知られるジャーナリストのフランチェスカ・ボッリ氏に話を伺います。シリアにはじまりモルジブに転じていく取材から、言論の自由や報道のあり方といった根源的な問題まで、様々にご提言いただき、ネット時代におけるイタリア特有のジャーナリズムとはなにか考えます。
お問い合わせ
イタリアンカルチャー俱楽部 
902-0062 那覇市松川279-2 3F
Tel 098-911-3131

フランチェスカ・ボッリ
1980年生。法曹家のアントニオ・カッセーゼに学び、人権擁護の分野にて、バルカン半島、イスラエルとパレスチナを中心とした中東地域で働く。2012年にアレッポの戦いについてはじめてルポルタージュを書く。以来書き続けた記事は24言語に訳されてきた。5年間に50万人が亡くなったシリアとイラクでいまなお暮らし、合間をぬってイスラエル最大の新聞、「イェディオト・アハロノト」(Yedioth Ahronoth, “最新ニュース”)紙に寄稿する。主著に『内なる戦争の内へ』La guerra dentro(2014年刊、英訳Syrian Dust, 2016年刊)、『いったいどこがパラダイス―モルジブのジハディストたち』Ma quale paradiso? Tra i jihadisti delle Maldive(2017年刊、英訳Destination Paradise: Among the Jihadists of the Maldives, 2016年刊)

「戦争報道家という括りはあわない。確かに、シリアとイラクを報じていて、中東に暮らし、書く対象といったら爆発やら犠牲者やらだ。しかし戦争というものは、つまるところ、ミサイルや戦車に限らない。そういったものは真っ先に目に入ってくるだけにつまらない。対して、常に私をひっぱるのは好奇心で、私が語るのはいずれも「産地直送便」だ。ネットからのコピー&ペーストでも、電話取材でも、フェイスブックからの抜き書きでも、誰かがすでに語った話でもない。自らの手で摘んだ話なのだ。血の通った世界から届けられている。なにせ世界は、離れて見てしまうと、黒か白か、敵か味方か、悪か正義かでしかない。しかし近くに寄って見ると、事実はより複雑でとらえにくい。レッテルはひっくり返されやすい。アフリカの辺鄙な土地で、完ぺきなフランス語で話しかけられると、遠く離れていて無関係な場所などないのではと感じる。すると、自分の方が優れているはずもなく、問いかけをする側ではなく、問いかけられる側にいてしまうのだ。」